9日午前4時すぎ、レスリング・女子53キロ級で、20歳の藤波朱里(ふじなみ・あかり)選手が金メダルを獲得した。夏のオリンピックで、女子日本勢の50個目となる金メダルだ。
また、藤波選手が中学時代から憧れていた“霊長類最強女子”・吉田沙保里さんの記録119連勝を大幅に上回り、137連勝に到達した。
”二人三脚”で歩んだ父へ感謝
幼い頃から、二人三脚で歩んできた父でコーチの俊一(としかず)さん、母、そして祖母とともに、喜びを爆発させた藤波選手。
中学2年から7年間、公式戦で負け無しの藤波選手は、オリンピックの舞台でも相手を圧倒した。
迎えた決勝戦でも、開始直後から激しい攻めを見せる。
この記事の画像(10枚)実況:
バックをとって2ポイント!
実況:
足を取って2点。完全に藤波の流れです。
相手につけ入る隙を与えず、ポイントを加算。
そんな藤波選手に、コーチを務める父・俊一さんが身振り手振りを交え、声をかける。
父・俊一さん:
足伸ばせ!足伸ばせ!
この声に押されるように、得点を重ねる藤波選手。
そして…。
実況:
藤波朱里、金メダル!!!圧倒的な強さでした!
決勝でも10対0の、テクニカルスペリオリティー勝ちを見せた藤波選手。
公式戦137連勝を達成し、念願の金メダルを獲得した。
また試合後には、藤波選手は喜びを爆発させ、父・俊一さんに、勢いよく抱きついた。
さらに、スタンドで見守った母・千夏(ちか)さんや、頭に日の丸を立てた祖母とも、金メダルの喜びを分かち合った。
試合後のインタビューでは、支えてくれた父への感謝を述べた藤波選手。
藤波朱里選手:
もう最高です!もうオリンピック最高!レスリング最高!ここまでやってきて良かったです!
藤波朱里選手:
4歳から父の下でレスリングをやってきて、本当にぶつかり合うこととか、ケンカすることも本当に多かったんですけども、やっぱり父がいなかったら、ここにはいないと思うので、本当に一番感謝したい存在です。
そして最後に、インタビュアーから「金メダルおめでとうございます!」と祝福の言葉をもらうと、「ありがとうございます!」との返答のあと、変顔も披露。
おちゃめな一面をのぞかせた。
憧れは吉田沙保里さん
4歳の時から父の影響で、レスリングを始めた藤波選手。
メキメキと頭角を現し、オリンピック制覇が夢となった。
藤波朱里選手:
これは、自分が小学校の頃に書いたドリームマップ。レスリング競技でオリンピックに出場し、優勝する。そして、歴史に名を残す。
中学時代から、まさに無敵。
憧れの選手は、“霊長類最強女子”と呼ばれた吉田沙保里さんだった。
藤波選手は、2023年6月の全日本選手権で、吉田沙保里さんの記録119連勝を上回る、120連勝に到達。
今回のオリンピック金メダルで、137連勝にまで記録を伸ばし、“シン霊長類最強女子”の座を確かなものとした。
藤波朱里選手:
(金メダルは)思ってたより重くて、これがずっと欲しくてやってきたので、手に入れることができて本当にうれしいです。
(「イット!」8月9日放送より)
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