小松大谷は3対4と1点リードされた7回、3番・田西称選手の2点タイムリースリーベースで逆転し、続く4番の東野達選手もタイムリーヒットを打ってこの回3点をあげました。

さらに8回も田西選手と東野選手に連続タイムリーが出て2点を追加し、8対4で勝って甲子園初勝利をあげました。

小松大谷はチーム全体で16本のヒットを打ち、3番の田西選手と4番の東野選手がともに3打点ずつをあげるなど主軸が勝負どころで活躍しました。

明豊は同点の6回に2番の高木真心選手のタイムリーヒットで1点を勝ち越しましたが、力投を続けてきたエースの野田皇志投手が終盤につかまりました。

小松大谷 田西選手「打った瞬間 抜けたなと思った」

7回に逆転の2点タイムリースリーベースを打った小松大谷高校の田西称選手は「打った瞬間、抜けたなと思いました。自分はバントはしないと決めていて、しっかりヒットを打って次につなぐ、そういう役割だと思っているので、監督も自分を信じてくれて自信を持って打席に立つことができました」と話していました。

また、1月の能登半島地震で被災し、交流試合をしていた同じ石川の能登高校から試合前にメッセージが送られてきたということで「『頑張ってくれ、石川を元気にさせてくれ』と言われたので、そのことばに応えられる結果を残せたと思います」と話したうえで「夏の甲子園でまずは1勝できてよかったです。次の試合も、大阪桐蔭高校という強豪との対戦ですが、自分たちの野球の形を変えることなく戦いたいです」と話していました。

小松大谷 キャプテン東野選手「甲子園初勝利 うれしい」

小松大谷高校のキャプテン、東野達選手は「甲子園初勝利をあげることができてうれしいです。次に戦う大阪桐蔭高校は1つも2つも上の、力のあるチームですが、消極的にならずにチャレンジャーとして向かうつもりで戦っていきたいと思います」と次の目標を語っていました。

小松大谷 西野監督「地元からのことばに応えられた」

小松大谷高校の西野貴裕監督は、甲子園初勝利をあげたことについて「みんなで校歌を歌おうと選手と約束していたので初勝利はうれしい。1月に地震があって、自由に野球ができることは当たり前ではないと感じてきた。『思い切って戦ってきて』という地元からのことばに応えられたと思う」と話していました。

また、1点を追う7回ノーアウト一塁二塁のチャンスで3番・田西称選手を迎えた場面については「それまでの打席では低めの変化球にやられていたので、どうしようか迷ったが田西の表情を見て、打たせようと決めた。腕の振りのいい明豊の野田投手のストレートや変化球に対応できるように、高めの球に絞る対策をしてきたが、その高めをしっかりたたいてくれた」と、逆転の2点タイムリースリーベースを打った田西選手をたたえていました。

次の大阪桐蔭高校との対戦については「戦い方は変えることはせず、自分たちのやるべき野球ができるように、集中して臨みたい」と話していました。

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