(7日、第106回全国高校野球選手権大会)

 今大会では、試合を午前と夕方に分けて日中の暑い時間帯を避ける2部制が初めて実施された。

 初日の7日は午前10時から午前の部を1試合、午後4時から夕方の部を2試合実施する日程で行われた。午後0時34分に第1試合が終わると、2万9千人の観衆は約20分でスタンドを出た。

 夕方の部に出場する選手は開会式の後、一度宿舎に戻って調整した。午後4時からの第2試合に出場した健大高崎(群馬)の青柳博文監督は「選手ファーストの視点で決めてくれたこと。日が陰っているし、やはり涼しい。試合開始時間が決まっているので、調整もしやすい」。選手からの要望で、試合途中でベンチのエアコンも切ってもらったという。

 2部とも見る観客は再び入場できる午後3時まで、日陰で休んだり、グッズショップに行ったりするなどした。第2試合に登場した英明(香川)の応援で高松市から訪れた中村大輔さん(48)は、午前は外野席、夕方は内野席のチケットを購入。午前の部が終わると旧知の高校野球ファンとともに近くの中華料理店をめざした。

 2部制について「(チケットは午前と夕方で2枚必要だが)これまでとほぼ同じ値段で楽しめるところは嬉しい」。一方、試合終了が夜遅くなることを心配し「遠方の学校を応援する人には負担が大きくなるのでは」と話した。

 午後7時前から始まった第3試合は、午後9時36分に終了した。

 大会本部は初日の試合終了後「第1試合終了後の閉門までの観客の退場も、午後3時の開門時も、人の流れはスムーズだった」と総括した。2部制は第2日と第3日も実施される。午前の部(午前8時開始で2試合)と夕方の部(午後5時開始で1試合)が実施される。(黒田陸離、中小路徹)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。