【智弁学園-岐阜城北】七回表智弁学園2死三塁、佐坂が適時打を放つ=阪神甲子園球場で2024年8月7日、渡部直樹撮影

高校野球・夏の甲子園1回戦(7日)

岐阜城北―智弁学園(奈良)

 ナイトゲームの照明を受けて輝いた白球が右翼手の前で弾んだ。適時打を放ったのは智弁学園の1番・佐坂悠登だった。

 0―2の七回2死三塁。岐阜城北の中本陽大の高めの直球を逆らわずに押っつけた。待望の1点をチームに呼び込むと、一塁上で破顔した。佐坂の安打はこの日3本目。うち2本は中堅から逆方向への当たりだ。チームとして磨いてきた打撃が実った活躍だった。

 奈良大会は、5試合でチーム打率2割7分3厘。卒業生の岡本和真(巨人)ら強打の印象が強いが、今年のチームについて、主将の知花琉綺亜(るきあ)は「長打が出るバッターがあまりいない」と話す。

 見つめたのは基本だ。「トスバッティングの延長がバッティング」と考える小坂将商監督のもと、センター返しを徹底し、シャープなスイングを目指してきた。その意識は奈良大会で本塁打2本を放っている佐坂も同じ。チームに染みついた「やるべきこと」を甲子園の舞台でも発揮した。【石川裕士】

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