パリ・オリンピックの開幕を目前に控えた26日、フランスの高速鉄道TGVの複数の路線で線路沿いの設備が破壊された事件。フランスのテレビ局などはケーブルが切断されるなどしたと報じている。同種の事件は日本で1980年代に相次いだ過去がある。
仏テレビBFMTVは捜査関係者による情報として、複数箇所で線路脇の信号機器や変電施設が放火され、ケーブルが切断されるなどしたと報じた。
日本では1985年11月29日未明、首都圏と大阪の周辺の国鉄(当時)各線三十数カ所で通信・信号用ケーブルの切断や駅の放火などが発生。当時の毎日新聞は「首都圏国電全面マヒ」などの見だしで報じている。
手口のよく似た事件は翌86年9月24日朝にも首都圏で発生。このときの毎日新聞は国鉄施設24カ所でケーブルの切断などがあったとし「115万人の足が乱れた」と報じている。
日本の警察当局は、いずれも国鉄の民営分割化に反対するなどしていた国内の過激派による事件だったと判断している。【岸達也】
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