第106回全国高校野球選手権鳥取大会(県高校野球連盟、朝日新聞社主催)は、25日午前10時から、鳥取市のヤマタスポーツパークで決勝がある。鳥取城北が勝てば6年ぶり6回目、米子松蔭が勝てば7年ぶり4回目の夏の甲子園。鳥取大会で、私立校同士の決勝は史上初めてだ。両校のここまでのデータを分析した。(奥平真也)

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 「苦しい思いをして野球にかけてきた、それを表現しなさい、と言ってきた」と鳥取城北の大林仁監督。昨年春以来の甲子園を目指す。

 3試合で計28安打、チーム打率2割9分2厘。中軸の主将の石黒は、初戦の米子工戦で本塁打を放ったが、それ以降快音が少なく苦しんでいる。本人は「相手の正面をつく当たりなどがあって、調子は悪くない」。1番谷口、2番比嘉、6番日下らは好調で、勢いがつくと怖い打線だ。

 投手陣は計7人を投入した。この選手層の厚さは強みだ。準決勝では初登板の田中が好投し最終回を背番号1の鈴木が締めた。決勝でも継投策が予想される。

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 常に「突出した選手はいない。全員で戦う」と言い続けてきた米子松蔭の塩塚尚人監督。決勝を前に「チャレンジャーとして臨む」と冷静に話した。

 チーム打率は3割4分3厘と鳥取城北を上回る。久白、浜田、松本らが好調で、主将・山本も復調をうかがう。犠打16でこれも鳥取城北の11を上回り、小技でも好機を広げたい。

 投手陣は3試合で計5人がマウンドに上がった。特に佐谷は全試合に登板し失点1と安定している。決勝も細かな継投が予想される。

 準々決勝では左翼手の長谷川がヒット性の当たりに飛びついて好捕、流れを変えた。守備もポイントとなるだろう。

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