パレスチナオリンピック委員会は22日、IOCに書簡を出し、ガザ地区への攻撃を続けるイスラエルについてパリオリンピックへの出場を認めないよう要請したと明らかにしました。

国連総会が去年11月に採択したオリンピック開幕の7日前からパラリンピック閉幕の7日後までの期間、世界のあらゆる紛争の休戦を求める決議にイスラエルが違反しているためだとしています。

また、サッカーのイスラエル代表が24日に初戦を迎えるのを前にパレスチナサッカー協会もFIFA(国際サッカー連盟)に対し、イスラエルの出場を認めないよう求める書簡を出したとしています。

書簡のなかでパレスチナサッカー協会は「このような状況でイスラエルの出場を認めることは、人権や反差別を掲げるFIFAの規定を損なうことになる」としています。

IOC会長 要請には取り合わない姿勢

IOC(国際オリンピック委員会)のバッハ会長は「明確なことは、異なる政治的背景をもつ2つのオリンピック委員会が選手の競争においては平和的に共存しているということだ。オリンピックは国の争いではない。パレスチナは国連に加盟する国ではないが、オリンピック活動においてはほかの国のオリンピック委員会と同様、平等な権利と機会を享受していることも事実だ」と要請には取り合わない姿勢を示しました。

また、国として出場を認めないロシアとその同盟国のベラルーシへの対応の違いについては「ロシアは、オリンピック委員会がウクライナの領土内で違反を犯している。ロシアをめぐる問題とイスラエルとパレスチナの間の問題は比較にならない」と改めて説明しました。

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