中央学院の颯佐心汰選手=ZOZOマリンスタジアムで
悔し涙は、ない。「これが実力。やりきったと思う」と中央学院の攻守の要。淡々と敗北を受け止めたのは今後、勝負の世界に身を置くためだろうか。 遠投120メートル、50メートル走5秒8の身体能力はプロも注目する。今春の選抜高校野球は、遊撃手とリリーフエースの二役を担い、チームを4強に導いた。 その躍進の後、春季の県、関東大会で敗れてチームの士気が一気に下がった。自信を失いかけたが、「この夏が大事。小さいことから見直し、すきのない野球を目指そう」と鼓舞。練習から試合を想定し、1プレーずつ見直して、精度を高めてきた。 春よりも一皮むけた姿で臨んだ夏だったが、この試合は打撃に硬さが出て相手投手陣を打ち崩せない。あと1本が出ないうちに失点がかさみ、最後は自分もマウンドに立ったが打ち崩された。 再びの甲子園出場はかなわなかったが、自身の成長は実感している。この夏は5試合でノーエラー、2本塁打。「大会前は自信がなかったけれど、プロ志望届を出します」と覚悟を決めた。(平野梓)
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