第106回全国高校野球選手権長野大会は24日にセキスイハイム松本スタジアムで準決勝2試合がある。力強い打撃、豊富な投手力、際立つ堅守と、それぞれ個性あふれる4チームの強さと特徴を分析した。

強打の赤穂VS長野俊英の投手陣

 まずは、強打の赤穂打線と多彩な投手陣を擁する長野俊英とのぶつかり合いだ。

 4試合を戦った赤穂は4校の中でいずれもトップの46安打、34得点。犠打飛も1位の13と手堅い。4失点と守備力も安定している。第1シードの東京都市大塩尻を破り、優勝候補に名乗りを上げた。

 中でも7安打中6本が二、三塁打の主将網野らをはじめ、上位の長打力は威力抜群だ。1番の会田は打率5割、福島は4割6分、高橋も4割1分と好調を保つ。

 長野俊英は投手力で接戦に持ち込みたい。最速143キロの右腕、伊東は20イニングを投げて3失点と安定している。佐久長聖を相手に好投した千野など、タイプの異なる投手陣で打ち気をそらせるか。

 打線では1~3番を打つ2年生トリオがポイントになる。元田が打率5割を超すほか、太田や古越らも打率4割5分を超えており、下位打線からの攻撃次第で大量得点を狙える。

堅守の長野日大VS小諸商打線

 次の試合は、堅い守備力の長野日大が勝負強さのある小諸商打線を封じられるかに注目だ。

 第3シードの長野日大は右腕・中島と左腕・山田の二枚看板が軸。4試合の失点は、4校でトップの2に抑えてきた。失策数も4試合でわずか1と4校中トップ。中島は140キロに迫る直球が武器で、20回を投げて1失点と好調だ。

 攻撃面では、1年夏から活躍する小山壱らが打率4割超。中でもチーム随一の長打力を誇る斎藤、打率4割6分の小田切が好機をものにできるかどうか、そして玉井の復調がカギになる。

 小諸商はチーム打率が4校で唯一3割を切り、2割8分。しかし、勝負強さは侮れない。中でも油井と角田の2年生コンビの長打力は注目だ。諏訪清陵戦で油井は本塁打を放ち、角田は4安打と活躍。相手投手は県内注目の本格派だったが、見事に打ち崩した。

 投げては右腕の依田が松商学園戦で最速141キロをたたき出し、わずか1失点に抑えた。要所でピンチをしのげるかに注目だ。

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