(22日、全国高校野球選手権青森大会決勝 青森山田4―3弘前学院聖愛)
真っ向から勝負する。
青森山田の優勝の立役者は、エースの関浩一郎投手(3年)だ。直球で相手をねじ伏せる。
「真っすぐに、絶対の自信があります。打者が待っているとわかっていても、ストレートで押します」
決勝。真骨頂を見せたのは九回だった。1点差に迫られ、2死二、三塁。最大のピンチ。だからこそ、直球で挑んだ。
1球目、145㌔。2球目、145㌔。球威に、打者は手が出ない。連続の見逃しで、2ストライクに追い込んだ。
3球目のサインは変化球。首を振った。投げたのは、ありったけの思いをこめた143㌔。空振り三振に仕留め、歓喜の瞬間を迎えた。
「一番自信のある球で抑えることができた。自分を信じて、よかった」と、喜びをかみしめた。
春の選抜ベスト8には満足しなかった。直球をさらに磨くため、肩と胸を鍛えた。球に力がより加わり、球速と切れが増した。この日、これまでで最速の152㌔が出た。
その軌道は独特で、打者の手元でほんのわずか左に曲がる。だから、狙っても打てない。
「甲子園では、より進化して、期待以上の投球を見せたいです」
さあ、有言実行の夏がきた。(渡部耕平)
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