車いすバスケットボール女子のパリパラリンピック出場権をかけた最終予選は、8か国が2つのグループに分かれて総当たりで対戦し、その順位をもとに争う「クロスオーバー戦」で勝てば出場権を獲得します。

19日まで行われた総当たり戦で1勝2敗の日本は、大会最終日の20日、大阪市でオーストラリアと対戦しました。

日本は序盤、積極的な守りで試合の主導権を握ると、今大会、全試合でふた桁得点をあげているキャプテンの北田千尋選手が正確なシュートで得点を重ね、25対7と18点をリードして第2クオーターを終えました。

第3クオーターは冒頭、オーストラリアに続けて得点を奪われますが、その後、柳本あまね選手が得意のスリーポイントシュートを決めたほか、エースの網本麻里選手が巧みな車いすさばきでディフェンスをかわし相次いでシュートを決めるなど、日本がさらにリードを広げて圧倒し、50対26で快勝してパリ大会の出場権を獲得しました。

日本は、開催国枠で出場した前回の東京大会に続いて2大会連続のパラリンピック出場を決めました。

自力での出場は2008年の北京大会以来、4大会ぶりです。

一方、東京大会で銀メダルを獲得した男子は、ことし1月にパラリンピック出場を逃しました。

北田千尋キャプテン「次への課題も感じた 今からが本当の勝負」

日本代表のキャプテン、北田千尋選手は「勝ったことにはほっとしたが、ロースコアな試合だったので次への課題も感じた。たくさんの人が応援してくれて背中を押してくれたので40分間自分たちのリズムで戦えた」と冷静に振り返りました。

そして、パリパラリンピックに向けて「出るからには目標のメダル獲得に向かって少しでもあがく。今からが本当の勝負なのでレベルアップしていきたい」と意気込んでいました。

岩野博ヘッドコーチ「一番いいバスケができた」

日本代表の岩野博ヘッドコーチは「北京大会以来の自力での出場を決められて、選手のみんなが強化についてくれたことが実を結びほっとしている」と笑顔で話し、「自分たちの長所である厳しいディフェンスを40分間しっかりと続けてくれた。最後の最後に一番いいバスケができた」と選手たちをたたえました。

そして、パリパラリンピックに向けて「まだまだ成長できると思うのでパリ大会までにしっかりとレベルを上げて金メダルを獲得したい。選手たちにもいい結果を出すために地獄を見てもらう」と独特の表現で抱負を語っていました。

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