(12日、第106回全国高校野球選手権茨城大会2回戦 水戸一8―1牛久栄進、8回コールド)
水戸一のエース小川永惺(ひさと)(3年)は、今春の選抜大会で21世紀枠に「落選」し、甲子園を逃した悔しさを胸に、この夏の初戦のマウンドに立った。その姿は、がむしゃらに全力で投げていたこれまでとは違っていた。
幼い頃から「全力で投げるのが好き」。昨秋の県大会では、チームを52年ぶりの4強に導いた立役者だ。津田誠宗主将(3年)は「チームは小川におんぶにだっこの状態だった」と振り返る。
小川は疲労の影響もあり、今春は公式戦のマウンドに立つことがなかった。「夏のピークは準決勝や決勝。力を抜いて投げることも大切」と考えるようになった。この日も、思うように球速が伸びないなか、緩急をつけて打ち取った。七回まで牛久栄進打線を無安打に抑えた。
打っては5打点。投打でチームの好発進に貢献したエースは「一つ一つ勝って、夏は甲子園に行きたい」。(宮廻潤子)
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