(12日、第106回全国高校野球選手権西東京大会2回戦 足立学園15―6高輪 七回コールド)
コールド勝ちが決まると、足立学園の二塁手、斎藤翔乃助(1年)は雄たけびを上げ、遊撃手の春日貴翔(たかと)(1年)はホッと胸をなで下ろした。
2人とも公式戦初先発。センターラインを守る守備の要で、1年生2人が先発したのは「チームを率いて7年で、初めてのこと」と塚本達也監督は話す。
春の大会では、守りが乱れてコールド負けした。入部したての2人の守備が塚本監督の目に留まり、ベンチ入りを果たした。
2人の性格は正反対だ。二塁手斎藤は物おじしないタイプ。先頭打者として初回の打席に立ったが「まったく緊張しなかった」。ゆっくりと球場全体を見渡す余裕をみせた。
一方、遊撃手春日は慎重派。「失敗したら、3年生に申し訳ない」と不安だった。
ともに一つずつ失策を記録したが、見せ場は十分。斎藤は5打席で4回出塁し、1番打者の役割を果たした。春日は3打数2安打2打点、中前へ抜けそうな打球を飛びついて止めた。
春日は斎藤を「ファインプレーでチームを勢いづける存在」と頼りにし、斎藤は春日を「一つ一つ丁寧に守る」と評価する。雨の神宮で信頼し合う1年生コンビが躍動した。=神宮(中村英一郎)
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