(8日、第106回全国高校野球選手権大分大会1回戦 楊志館3―4藤蔭)
試合が動くきっかけは、楊志館の先頭打者、中村謙仁(けんと)選手がつくった。
両チーム無得点で迎えた三回表、「柔らかく力まないように」と打席に向かい、初球を振り抜いた。打球は右中間を抜けて三塁打に。ベース上でガッツポーズをして喜びを爆発させた。
主軸の三塁打で先制のホームを踏み、この回で2得点。しかし、その裏からエースの制球が定まらず、四回に逆転を許した。チームは得点圏に走者を置きながら、あと一本が出ずに敗れた。
チームの安打数は相手を上回る8安打。中村選手は3安打の活躍を見せた。「打てたけど、チームが負けて悔しい。もっと先生たちと野球がしたかったし、この仲間と野球がしたかった。本当に終わっちゃったのかな……」(大村久)
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