(11日、第106回全国高校野球選手権香川大会1回戦、坂出2―6高松東)

 五回裏、2死一塁。直前に追加点を許した場面で、坂出の坂手大喜主将(3年)は右翼からマウンドに立った。

 「絶対に抑えてやる」と強気で挑み、一塁走者を牽制(けんせい)球で刺した。

 七回裏には2死満塁のピンチを迎えたが、決め球のスライダーで三振に仕留め、ガッツポーズを決めた。

 春の大会までは先発投手だったが、4月末に左足を負傷した。全体練習に復帰できたのは6月中旬だった。

 調子が戻りきっていなかったが、主将として意地の投球を見せた。

 自身は無失点に抑えたが、チームは相手投手をとらえきれず、4点差を詰められなかった。

 「80点。坂高らしい試合が出来たと思います。でも、悔しい」

 試合後に涙をぬぐった。(木野村隆宏)

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