高校球児の育成に貢献した人を表彰する高知県高校野球連盟の「育成功労賞」に、審判を41年務めてきた名倉寛文さん(66)=高知県宿毛(すくも)市=が選ばれた。13日に開幕する第106回全国高校野球選手権高知大会でも、審判委員を務める予定だ。

 宿毛高の野球部員だった高3の夏、外野手兼捕手として出場し、高知商に初戦負けした。悔いが残り、大学でも野球を続けた。

 宿毛市の信用組合に勤めながら、弟がいた宿毛高で練習試合の審判をしたのが、長い活動のきっかけだ。

 1991年に県高野連に登録した後は、公式戦のため県立春野球場まで1日がかりで通うように。55歳で早期退職した後はその頻度が増え、市の教育委員も務めながら年15回ほど、時には泊まりがけで高知市まで通ってきた。

 地元では小学生のソフトボールも指導してきた。「成長した教え子が高校野球をしているのを見るのが楽しみの一つでした」と話す。

 母校の宿毛高野球部OB会の理事長も務める。何よりうれしかったのは94年夏、宿毛高が甲子園に出場したことだ。「地域が盛り上がった。家族を全員連れてアルプススタンドで応援しました」

 ただ、宿毛高は2022年度から野球部員がゼロになり休部状態だ。「なんとか復活してもらい、もう一度、甲子園で宿毛を応援したい」と願っている。(蜷川大介)

夏の高知大会 審判委員の皆さん

 高知県高野連に登録する審判委員は、全員が学生野球の経験者で、別の仕事をしながら審判を務めている。第106回全国高校野球選手権高知大会を支える審判委員は次の皆さん。

 審判委員長=迫田宣久▽審判副委員長=宮島昭彦、浅津克己、山崎寿幸▽審判委員=扇谷浩次、藤原三省、村田佳郁、田内慎二、文野聡、扇谷直幸、岡崎道夫、小原仁、浅野祐一、柏井伸二、小栗健、松岡豊、東山利光、普光江驍、志村純雄、堀川訓申、吉井惇也、山崎志津夫、久保貴嗣、三石智也、西尾拓哉、池上和彰、中山大路、稲川裕太、野町一典、中山洋一朗、上田卓、中川裕次郎、岡崎敏男、中澤利八、下西誠、増田洋平、山崎翔人、矢野川勝一、名倉寛文、松田選、濱口善文(蜷川大介)

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