三回裏1死、本塁打を放ちベースを回るDeNAのオースティン=横浜スタジアムで2024年7月10日

DeNA―中日(10日・横浜)

 前夜からDeNAに現れた「蒼彗天」なる選手が、1点リードの三回に貴重なソロを放った。9日のサヨナラ弾に続いての活躍。その正体は誰あろう、6月の月間MVPに輝いたオースティンだ。

 1死走者なしで、2ボール1ストライクから外角のカットボールを捉え、右中間スタンドに運ぶ今季11号ソロ。「力強くコンタクトできましたが本塁打になるとは思いませんでした。追加点を奪うことができ、うれしいです」と喜んだ。

 DeNAはこの3連戦で「スターナイト」と題したイベントを開催している。江戸時代の高名な浮世絵師、葛飾北斎の「富嶽(ふがく)三十六景 神奈川沖浪裏(なみうら)」をイメージした特別ユニホームを製作したのに伴い、外国人選手には漢字の当て字が考えられた。

 オースティンは応援歌の一節「蒼(あお)く光る彗星(すいせい) 打てよ」にちなんで「蒼彗天」となり、ユニホームの背中と球場の電光掲示板に刻まれた。

 偉丈夫にふさわしい長打力とハッスルプレーが持ち味だが、もろ刃の剣。負傷が多く、今季も4月に右太もも裏肉離れで約1カ月離脱した。だが、試合に出さえすれば、打つのがオースティン。6月は打率3割4分6厘、5本塁打、17打点と大暴れ。7月も好調を維持している。

 このイベントの余興で、本塁打を放った選手には三浦大輔監督から一輪の青いバラが渡される。「蒼彗天」がそれを受け取り、アピールする姿は実に様になっていた。【岸本悠】

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