(10日、第106回全国高校野球選手権神奈川大会2回戦 田奈・釜利谷・永谷・横浜明朋・三浦初声・海洋科学・平塚農商3―13光明相模原)

 「いきなり4点奪われてしまったのに、仲間がすぐ3点取り返してくれた。あと一歩で波に乗れたのに残念です」

 田奈・釜利谷・永谷・横浜明朋・三浦初声・海洋科学・平塚農商の7校連合チームの主将、恩田大地(3年、横浜明朋)は試合後、泣いていた。

 50キロ以上離れている学校もあり、一緒に練習できるのは週末の午前中だけ。普段はそれぞれの学校で指導者とともに、部員数人での走り込みや個人練習をしている。連係プレーはどうしても準備不足になりがちだ。

 だからこそ高信智史監督(横浜明朋)は、個人でできる攻撃の強化に力を入れ「しっかりバットを振れ」と指導してきた。二回の連打や再三の出塁は地道に練習してきた成果だった。

 7校が集まる練習では「オン・オフの切り替えを大事にした」と恩田主将。「休憩で互いの学校生活とか野球と関係ない話をして距離を縮めた」という。

 「苦労はしたけど、お互いがいなければ野球も試合もできなかった。後輩たちはぜひ自分たちを追い越して、悲願の1勝を」と涙をぬぐった。(三木一哉)

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