(10日、第106回全国高校野球選手権神奈川大会2回戦 平塚江南12―0山北)

 両手を同時に高々と上げ、一気に腕を振り下ろす。独特のフォームで、平塚江南の投手、浜田平梧(2年)は四回まで、山北に一度の出塁も許さない好投を見せた。五回に登板した投手、植田克稀(3年)と2人で、完封リレーを達成した。

 右腕を上げるのが遅れる癖があり、改善しようと意識するうちに、両腕が上がってしまったという。「チームメートからいじられる」ものの、コントロールが良くなったため気に入っている。

 「完全試合は全く意識していませんでした」。四回を投げ終え、ベンチで指摘されるまで気付かなかったという。

 五回表の攻撃で代打を送られた。参考記録とはいえ、パーフェクトまであと1回に迫っていたのに、不満はなかったのか。「全くありません。代打が良いバッターなので、彼に託しました」。

 この日の自己採点は、75点と辛口。「ストレートが走っていなかったし、スライダーのキレも悪かった」。一方、良かった点はコントロール。個性的なフォームで手に入れた制球力が、この日も生きた。(中嶋周平)

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