(10日、全国高校野球選手権長野大会2回戦、松本美須々ケ丘12―0中野立志館)
松本美須々ケ丘の3年、足助文檎(あすけぶんご)にとって今大会は最初で最後の夏だ。10日の中野立志館戦は四回表、外角のスライダーを流し打ちで安打にした。二度の生還と併殺も決めて、攻守で勝利に貢献した。
小学校で始めた野球は中学で不調に陥り、「楽しくなくなった」。高校では別の運動部に入った。
転機は昨夏の長野大会だった。幼なじみだった先輩の本塁打を見て、気持ちが高ぶった。「大勢の歓声の中でプレーしてみたい」。秋季大会の前に助っ人をお願いされたこともあり、中学以来の「再挑戦」を決めた。
最初は久々の硬球で肩を痛めた。他の選手に早く追いつこうと必死だった。仲間と同じ目標のために奮闘するのは懐かしかった。3番ショートの主力に定着した今、助言を求めてくる後輩の成長を見るのが一番うれしい。
目標は2勝。仲間と一緒に少しでも長く夏を過ごしたいと思っている。(高億翔)
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