プロ野球・DeNA

DeNA―中日(9日・横浜)

 白い雲の切れ間からあかね色の夕日がさす横浜で、青いバラが咲いた。横浜市の花である「バラ」と、球団のシンボルカラーである「青」をイメージしたイベントが行われたこの日、DeNAの佐野恵太が強烈な先制3ランを放った。

 二回無死一、二塁。カウント2ボールから、甘く来たストレートを見逃さずに、右翼席へと運んだ。「チャンスだったので積極的にいった。ファーストスイングで捉えることができてよかった」と歓喜。球団の提供するデータでは推定107メートルの今季第4号だった。

 ベンチに戻った佐野を出迎えた三浦大輔監督から差し出されたのは一輪の青いバラ。佐野が神妙な表情でその花を天に掲げると、ファンも大喜びした。

 青いバラは自然界に存在せず、遺伝子組み換え技術によって今世紀になって生み出された。その花言葉は「夢かなう」だ。

 当然ながらDeNAの夢は、横浜時代の1998年以来となるリーグ制覇だ。四半世紀を経て、21世紀初の宿願をかなえるには、佐野の活躍は欠かせない。【岸本悠】

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