(8日、第106回全国高校野球選手権京都大会2回戦 城南菱創6―4大谷)

 3対3のまま延長タイブレークに入った。城南菱創は十回表に3点を奪い、その裏、無死満塁のピンチを招いた。

 「二塁と三塁の走者は無視していい。一塁がかえっても同点だ。落ち着いて一つずつアウトを取ろう」

 主将で一塁手の古高大惺さん(3年)は、マウンドに集まった内野陣に声をかけた。

 犠飛で1点を取られたが、後続を断って試合終了。「最後まで苦しい展開でした」と振り返った。

 背番号1を背負った投手だが、この日は辻川璃人さん(1年)がマウンドに立ち、118球を投げきった。「序盤は球がばらついたけど、次第に調子が上がっていった」。後輩の投球を頼もしく思ったという。

 「今日はみんなの勝利です」。はじける笑顔でそう話した。(北川学)

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