(8日、第106回全国高校野球選手権広島大会1回戦 呉港11―1広)
「ここで打ったら、絶対に流れが変わる」
四回2死満塁の好機、広の1番打者・福田広夢(ひろむ)選手(3年)は、自らに言い聞かせた。真ん中の変化球に狙いを絞ったが、投じられたのは外角。バットに当てはしたが、二直に倒れた。ベンチに戻る際、悔しさから思わずグラウンドをたたいた。
相手は、昨夏の準々決勝で5-0で打ち負かされた呉港。この日、雪辱を期したが、5回コールドの大敗。「あそこで流れを取り戻せていれば」と唇をかみしめた。
2年の秋から主将を任されたが、重責に部活からしばらく足が遠のいた。ところが、仲間は嫌な顔一つせず、戻ってきた自分を受け入れてくれた。「最高の仲間に出会えた。感謝しかない」と振り返った。(遠藤花)
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