(7日、プロ野球 オリックス・バファローズ6―3北海道日本ハムファイターズ)

 オリックスが2点を追う六回。西川龍馬と森友哉の連打で無死一、二塁の好機をつくり、紅林弘太郎に打席が巡った。

 両リーグトップの得点圏打率3割6分(6日時点)を誇る22歳に、中嶋聡監督は送りバントのサインを出した。

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 日本ハムの先発伊藤大海はチームにとって難敵だった。前回対戦まで今季0勝2敗、防御率1・45。オリックスのチーム犠打49はリーグ最少(同)だが、監督は「ずっと打てなかったピッチャー。そういう作戦も普通にあると思います」と説明した。

 紅林は初球のストライクにバットを引いて見送ったが、サインは変わらず、2球目は一塁線に転がした。この犠打がチームに流れを呼び込む。

 宗佑磨が1死二、三塁で初球の146キロをたたき、右翼線へ同点の2点二塁打を放った。「紅林がきっちりと送ってくれて、チャンスだったので自分のスイングをすることだけを意識した」。2死後、杉本裕太郎が左中間席へ勝ち越しの4号2ランを放り込んだ。

 森は9試合連続安打、杉本はこの5試合で3本塁打。春先は不振だった主力に復調の兆しが見える。

 また、不安定だった救援陣を立て直すべく、昨季、ロッテで活躍した右腕ぺルドモを5月下旬に獲得。大胸筋のけがで離脱していた先発の柱・宮城大弥も先月下旬に復帰した。

 3連勝で、5月4日以来の3位浮上だ。「目の前の1試合がすごく大事になってくると思うので、その積み重ねで頑張っていきたい」と宗。

 昨季までのリーグ3連覇チームが、ようやく整ってきた。他球団にとっては脅威だろう。(高橋健人)

 伊藤(日) 六回に6安打を浴び、一挙4失点。「六回の投球、悔いが残ります。リードを守りきれず申し訳ないです」

 エスピノーザ(オ) 6回3失点。「(五回に)セーフティースクイズの場面でホームに投げる選択をしたところは反省しなければいけません(記録は犠打野選)。ただ全体的には良いピッチングができていた」

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