(7日、第106回全国高校野球選手権鹿児島大会1回戦 れいめい10―0武岡台、6回コールド)

 武岡台の六回の守り。三塁手の福倉悠生主将(3年)は、れいめいの5番打者、藤本悠人選手(3年)が放った鋭い打球に飛びつきアウトにした。

 その回、バント処理で一塁へ悪送球していた。「積極的なプレーで何とか挽回(ばんかい)したかった」

 ほかの高校の誘いを辞退して武岡台に進んだのは、野球部OBで1990年に鹿児島大会準優勝を果たした父誠さん(52)の影響だ。小学4年から野球を始めた。誠さんらのOBチームの試合の応援で、父の名前が刻まれた準優勝の碑を見て「自分はこれを超えたいと思った」という。

 勝利をめざし約40人の部員をまとめ、引っ張っる主将の重責から、春ごろプレーに精彩を欠くようになった。見かねた吉田公一監督が4月の約1カ月間、主将から外し、復帰後は渡辺蒼太選手(3年)との主将2人態勢に。復調を遂げて臨んだ夏だが、シード校の壁は厚かった。

 「悔しい結果だけど思い切りプレーができて悔いはない」。そう話し、球場を後にした。(宮田富士男)

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