【日本-イングランド】後半、トライを決める根塚洸雅=国立競技場で2024年6月22日、長澤凜太郎撮影

ラグビー テストマッチ「リポビタンDチャレンジカップ」(22日・国立競技場)

○イングランド52―17日本●

 2度目の船出となった「エディー・ジャパン」。昨年のワールドカップ(W杯)3位のイングランドに完敗したが、日本がテーマに掲げる「超速ラグビー」の可能性を示した。

 密集で圧力を受けて大きくリードを許した後半26分。相手陣でFW山本凱(東京SG)が抜けだし突破した。SH藤原忍(東京ベイ)が密集から素早い球出しで展開すると、最後はWTB根塚洸雅(東京ベイ)が左隅にトライ。直後にもFBの山沢拓也(埼玉)がトライを挙げた。

 ジョーンズヘッドコーチ(HC)は、英国の物理学者アイザック・ニュートンの「運動の3法則」を引き合いに出し、超速ラグビーの全体像を説明する。「本当に速く、スピーディーに動きたい。動く質量、速度を変えたい」。トライ場面だけではなく、試合序盤も相手の守備陣形が整う前にテンポよくボールを出して攻め込むなど、標ぼうする形の一端は見せた。

 世代交代も進む。得点に絡んだ山本や藤原、20歳の現役大学生ながらFBで先発した矢崎由高(早大)ら計8選手が初キャップを獲得。世界屈指の強豪に果敢に挑んだ。完敗にも、主将のリーチ・マイケル(BL東京)は悲観しなかった。

 「この経験は必ず財産になる。若い選手がどんどん出てきて、トップ・オブ・トップのチームに通用した部分が多くあった。必ずこのチームは強くなる」【高野裕士】

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