ラグビーのリポビタンDチャレンジカップ2024は22日、東京・国立競技場で行われ、世界ランキング12位の日本代表は5位のイングランド代表に17―52で敗れた。昨年のワールドカップ(W杯)後、9年ぶりに復帰したジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)の初戦だった。対戦成績は日本の12戦全敗。  日本は開始早々にPGで先制したが、4トライを許して3―26で折り返した。後半も4トライを奪われた。反撃はWTB根塚(東京ベイ)とFB山沢拓(埼玉)の2つのトライだけだった。

後半26分、トライを決める日本WTB根塚=国立競技場で(大友信彦撮影)

◆「体力も心も追いついてないが、試合ごとに伸びる」

 ジョーンズHCは笑みをたたえ、会見場に現れた。初陣での黒星も大きな問題ではない。「糧を得た。良い方向に進んでいる」。強豪イングランドとの対戦経験を積み、「超速ラグビー」を体現した点も評価した。  日本は前半4分、自陣から蹴らずに反撃。片手投げを含めた連続パスで揺さぶり、フランカーのリーチ主将らが力強く突進しゴール前に迫った。トライは決められなかったが、密集を起点に10度以上の攻めを矢継ぎ早に展開。SH斎藤は「速くボールを動かせば通用する」。互いに体力十分の序盤で押し込めた。  ただ連係攻撃は決定機での精度が不足し、守備では相手自慢の強力FWに劣勢を強いられた。前半を終え3-26と大勢は決した。それでも本格的に活動を始めたのは今月から。ジョーンズHCは「どういうラグビーをするかは示せた。体力も心も追いついてないが、試合ごとに伸びる」とまずは及第点を与えた。  初キャップ組が8人と新戦力が多く、育成面も重視。そのチームで昨年W杯3位にセットプレーでも対抗し、2トライを奪う見せ場もつくった。「目指す超速ラグビーは少しずつ見えた。どんどん伸ばしたい」とリーチ。新生エディー・ジャパンの意義深い船出となった。(対比地貴浩) 

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