政府は27日午後10時46分、全国瞬時警報システム(Jアラート)を発令した。「北朝鮮からミサイルが発射されたものとみられる」として沖縄県に避難を呼びかけた。韓国軍合同参謀本部は27日、北朝鮮が黄海の南に向け、未詳の飛翔(ひしょう)体を発射したと発表した。

北朝鮮は「人工衛星」を27日午前0時から6月4日午前0時までの間に発射すると通告していた。黄海とフィリピン東側の太平洋の合計3カ所を落下予想範囲に設定した。

Jアラートの発令は沖縄県に避難を促した2023年11月21日以来となる。この時は北朝鮮が「軍事偵察衛星」を打ち上げて成功したと公表した。北朝鮮は24年に3基を発射する方針を明らかにしていた。

「軍事偵察衛星」と主張する飛行体の発射は23年から本格化し、これまで3回発射した。同年5月と8月は打ち上げに失敗し、11月に地球の周回軌道への投入に成功させた。

北朝鮮は米軍の活動をリアルタイムで監視する目的があると説明している。衛星ロケットの発射には弾道ミサイルと同様の技術が用いられることから、日米韓は国連安全保障理事会決議に違反する行為だとして自制を求めてきた。

軍事面で接近するロシアから、衛星に関する技術供与を受けているとの指摘もある。韓国の聯合ニュースは26日、韓国政府高官の話として、北朝鮮にロシアの技術陣が入り、エンジン燃焼試験を繰り返していたと報じた。

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