記者会見で臨時国会を振り返る石破茂首相=首相官邸で2024年12月24日午後5時半、平田明浩撮影

 石破茂首相は24日、臨時国会閉会を受けて首相官邸で記者会見した。野党の主張を取り入れて政治改革関連法などが成立したことから「言いっぱなしや聞きっぱなしではない熟議の国会となった。一歩でも前に進むことが大事であり、それが政治のあるべき姿だ」と成果を強調した。

 選択的夫婦別姓に関する自民党内での議論について「頻度と熟度を高める」と表明。早期の結論に向けた党内議論を促す意向を示した。トランプ次期米大統領との会談を巡っては「日米同盟を更なる高みに引き上げたい」と意欲を語った。

 来年に先送りとなった企業・団体献金のあり方については、「禁止よりも公開」という従来方針を改めて説明。政党助成金、企業献金、個人献金は「バランスをとるのがいいと思っている。来年は正面から、民主主義に必要なコストの議論を深めたい」と語った。

 訪米の時期については「なんら決まっていない」と述べるにとどめたが「トランプ氏と早期に会談し、北東アジア情勢の基本認識を一致させることは極めて大事だ」と指摘した。

 首相は2025年度当初予算案を27日に閣議決定すると明示し、防災対策や安全保障体制の強化に触れつつ「ハングパーラメント(宙づり国会)の妙味を最大限生かしながら、目指すべき日本を確立していく」と述べた。26年度の設置を目指す防災庁を巡り、地方に出先機関を置くことは「あってしかるべきだ」とも言及した。【竹内望、園部仁史】

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