反捕鯨団体「シー・シェパード」の創設者ポール・ワトソン容疑者の日本への引き渡しをデンマーク政府が拒否したことを巡り、自民党捕鯨対策特別委員会の鶴保庸介委員長は20日、日本政府の対応が適切だったかなどを検証するよう首相官邸に申し入れる考えを明らかにした。党本部で小野寺五典政調会長らと協議後、記者団に語った。
特別委は、デンマークへの働きかけの検証▽再発防止▽対外発信の強化――などを求める決議文を取りまとめている。鶴保氏は、小野寺氏から「とても看過できるものではない。日本を法治国家として認めていないのではないか」との発言があったと記者団に説明。併せて鶴保氏は日本外務省に対し、デンマーク政府と捕鯨問題を巡る「真摯(しんし)な対話」を求める考えを示した。
ワトソン容疑者は7月にデンマークの自治領グリーンランドで地元警察に拘束されたが、17日に釈放された。調査捕鯨を妨害したとして日本当局は2010年、傷害容疑などで逮捕状を取得しており、デンマークに引き渡しを求めていた。【田辺佑介】
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