日本維新の会 北海道総支部で札幌市議2人に離党勧告が出された問題で、総支部は2人から出されていた不服申し立てを却下しました。

 2人は政務活動費を不適正に使用したとされ、総支部は返還も求めています。

 離党勧告が出されたのは、日本維新の会の札幌市議、坂元倫孝 市議と荒井勇雄 市議の2人です。

 坂本氏は市政便りの印刷など広報広聴費154万円、荒井氏は広報公聴費 約77万円と人件費 約7万5000円の計 約86万円が不適正に使用されたと判断されました。

 総支部によりますと、2人は3月に政治活動をまとめた市政便りの印刷、配布代などを広報公聴費として政務活動費で支払いました。

 札幌市では政務活動費は原則年度内に執行しなければなりませんが、坂元氏は年度をまたいで配布し荒井氏はまだ配っていません。

 さらに、領収書などの書類も足りないなどの不備があり説明も不十分だということです。

 荒井氏の人件費約7万5000円に関しては、収支報告をまとめるために手伝った人の人件費だとか事務所で電話応対や来客対応をしてもらった人の人件費だったなどと説明があったということですが、領収書や勤務実態を示す書類などもなかったということです。

 総支部は不適正と判断し、離党勧告に関して2人から出されていた不服申し立てを却下しました。

 2人が今後、離党届を提出しない場合は、除名処分となります。

 また総支部は2人に対し、不適正と判断された政務活動費に関して札幌市へ返還するよう求めています。

 なお、これまで支部の小林悟・元副代表が「離党勧告は規約に定められた手続きを経ず、知らない間に出されていて無効だ」などと訴えていましたが、支部は「小林氏は現在副代表ではなく、役員会など正式なプロセスを踏んでいて問題ない」としています。

 札幌市議会の会派「日本維新の会」はこれまで4人でしたが、2人が離党すると2人体制となります。

 日本維新の会・北海道総支部は、「市民をだまし私的な事に使用したのとの誹りを受けかねない」としていて、代表の井上英孝 衆議院議員は、「残念な行為で市民にお詫びしたい。代表として管理不行き届きの責任も感じている。今後、日本維新の会として人選はしっかりしていきたい」などと話しました。

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