岸田首相は7日夕、官邸で記者団の取材に応じ、自民党派閥の政治資金問題を受けての政治資金規正法改正案について「昨日、実務者と会ったが、自公協議を幹事長のもとで今週中にも取りまとめを行うよう、協議を加速することを指示した。それについては、今日も幹事長に確認した」と述べた。

また、政党から幹部議員らに支出される政策活動費について、使途を公開する調整に入ったかどうかについては「今、自公で協議を行っているところなので、私の方から今の時点で具体的に申し上げることは控えたい」と述べた上で、「いずれにせよ、今国会中に政治資金規正法の改正の実現に向けて、全力で取り組んでいきたい」と強調した。

政策活動費をめぐっては、自民党でこれまで幹事長に1年あたり約10億円を支出するなどしてきたほか、立憲民主党や日本維新の会も、過去や直近に自民党より額は少ないものの政策活動費などを支出し、これらの使途が不明であることが問題になってきた。

今回の政治資金規正法改正をめぐる議論では、立憲など野党各党は政策活動費の廃止や全面的な使途公開を訴え、公明党も使途公開を主張している。一方、自民党は、政治活動の自由とのバランスが大事との観点や、政党助成金の使途公開を優先すべきだと立場から、見直しに慎重姿勢を示してきた。

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