兵庫県議会は13日、近年の選挙で、SNS(ネット交流サービス)や動画を使った誹謗(ひぼう)中傷や真偽不明の情報が拡散されているなどとして、その実態の検証や、公職選挙法改正などの法整備を国や国会に求める意見書を全会一致で可決した。
意見書では、近年の選挙で他候補の街頭演説への妨害行為のほか、選挙ポスター掲示板や政見放送の目的を逸脱した利用など、公職選挙法が想定していない事態が起きていると指摘。SNSは若者の政治参加を促し、投票率を向上させたと評価できる面もあるとした上で、誹謗中傷や真偽不明情報の発信など選挙の公平・公正を損なう行為の横行は、民主主義の健全性を損なう恐れがあると訴えた。
併せて、SNSなどでの誹謗中傷を抑止し、被害者救済を実現する目的で、発信者情報の円滑な開示や警察などと連携した被害相談窓口の体制強化を求める意見書も可決した。
知事選を巡っては、SNS上で誹謗中傷や根拠不明の情報が飛び交ったほか、政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏が自身の当選を目指さず、斎藤氏を応援すると公言して立候補。県議会から、対応を求める声が出ていた。【中尾卓英、栗田亨】
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