インタビューに答える枝野幸男・衆院憲法審査会長=東京都千代田区で2024年12月11日、三浦研吾撮影

 衆院憲法審査会の枝野幸男会長(立憲民主党)は11日、毎日新聞の単独インタビューに応じた。「(各党間で)しっかりと建設的な議論ができるよう努力したい」と抱負を表明。「改憲勢力」である自民、公明が少数与党になったことに関し、「憲法について言えば、こういう状況の方が前に進みやすい」との認識も示した。

 政党ごとに意見の隔たりがある「憲法」で議論をかみ合わせていくためには「どういったテーマで議論するのかというところから、きちっと合意形成を図っていかなければならない」と説明。「(意見の)違いは違いとして、何が共通できるのか。どこまでなら一致できるのか。私も努力したいし、各会派にも努力していただきたい」と述べた。

 10月の衆院選の結果、衆院の過半数を制する勢力が存在しない「宙づり国会」の状況を受け、「合意形成の努力をしなければ物事は動かないとお互いに理解している」と指摘。「こういう状況の方が、合意形成を図りやすい」との認識を示した。「(野党議員である)私を憲法審査会長に選んでいただいたということ自体が、少なくともこの10年ほどとやり方を変えるということだ」とも語った。

 枝野氏はまた、憲法審の前身である憲法調査会の故中山太郎会長(自民)が会派の所属議員数にかかわらず発言機会を平等に確保するなど丁寧な議事運営で各党から厚い信頼を得ていたことを引き合いに、「(当時と)全て同じようにできるかというと、また違うが、良かった部分はきちっと取り戻す」と強調。「改憲の可能性、国民投票発議の可能性があるとすれば、ああいう合意形成のやり方しかない」と語った。【池田直】

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