女性との性的関係について、解決金を支払うことなどで和解した岸和田市の市長について、所属する大阪維新の会は、離党勧告処分とすると発表しました。

岸和田市の永野耕平市長は、複数回、性的関係を強要したとして女性に訴えられた裁判で、解決金500万円を支払うことなどで和解しました。

所属先の大阪維新の会は今月4日、「離党勧告処分」を行うことを決定したうえで、今月8日までに十分に説明しなければ「除名」処分とする方針を発表。

永野市長は今月6日の記者会見で、それまで「話せない」としていた姿勢を一転させ、女性との不倫関係を認めたうえで、性加害については否定しました。

■維新は最終的に市長に「離党勧告」 これまで市長は「除名」にならなければ続投意向示す

こうした中、大阪維新の会は8日、永野市長から綱紀委員会で直接事情を聞いたうえで、『離党勧告処分』とすることを決めました。

これまで永野市長は、維新を「除名」にならなかった場合は市長を続投する意向を示しています。

■「市長はできる範囲で説明を尽くした」と幹事長

『離党勧告処分』とした理由について、大阪維新の会の杉江幹事長は会見で、「女性の主張が全て真実であれば『除名相当』だと思っていたが、永野市長ができる範囲で説明を尽くした」と述べました。

【大阪維新・杉江幹事長】「本日(8日)は永野市長も出席をされて、相手方の弁護士に確認をとった上で、できる限り最大限の説明を尽くして頂きました」

「新たな事実がない中で、永野市長と相手方、それぞれ意見があるという中で今回、綱紀委員会において離党勧告という処分が相当だという最終的な判断に至りました」

「今回、女性の主張が全て真実であれば「除名相当」だと思っていますが、永野市長が説明された中で、裁判所での和解も成立しており、永野市長の主張と相手方の主張が違う中で、事実認定もできない中で、役員会としても最終的には、永野市長ができる範囲で説明を尽くされたという中で、一緒にやっていくのは難しいということで、離党勧告という処分を最終的に下すという判断に至りました」

「永野市長から離党届を既に提出をされていますので、本日(8日)この離党届を受理するという形にさせて頂きました」

■「女性の主張と市長の主張が違っている中で除名までできない」

Q.除名と離党勧告は強制的に党を離れるのか、離党を促すのかという差があるが、その判断の差は何か?

【杉江幹事長】「相手方の主張と永野市長の主張が、事実確認が、それぞれ主張が違っている中で、除名まではできないっていうところかなぁと」

「相手方の主張が全て正しい事実であるならば、当然除名だと思います」

「でも、永野さんはそこをできる範囲ですけれども、自分では説明をされて『こうだ』ということをおっしゃっているんで、そういう中で『これは違う』『こういうことはなかった』ということをおっしゃっているんで、その中で、離党勧告と」

「離党勧告ってこっちから離れてくださいという言葉的にはそうなるんですけど、我々としても、一緒にやっていくのは難しいという判断で離党勧告でありますけれども、非常に重たい意味で使わせて頂いている」

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