参院予算委員会の論戦のポイントは次の通り。
【政治資金問題】
柴田巧氏(維新) 非公開の参院政治倫理審査会の弁明で、説明責任を果たすことができるのか。
石破茂首相 (希望を)拒むことはできないが、審査が無意味だとは思わない。充実した審査がなされるのを期待している。
柴田氏 再調査をすべきだ。
首相 検察の捜査力をもって明らかにならなかったことを、党にどこまででき、実効性を持つか。
山添拓氏(共産) 全容は明らかになったか。
首相 国民の多くは、全てが明らかになったという納得感を持っているとは考えていない。
【政治改革】
小沼巧氏(立民) 自民党案の「要配慮支出」のイメージが分からない。
首相 抜け道として、いいかげんなことをやろうとは全く考えていない。
小沼氏 自民党案は外国人や外国法人から政治資金パーティー券の購入代金を受け取ることを禁じている。
首相 日本の企業・団体は日本の利益を第一に考えている。(外国企業と)分けて考えるべきだ。
小沼氏 企業・団体献金が政策に影響を与えることはあり得るのでは。
首相 国益に資するものであれば、結果として反映されることはある。
上月良祐氏(自民) 企業献金は不適切と決めつけるのは違和感がある。
首相 個人は良くて、企業・団体は駄目と断ずる根拠を持たない。
矢倉克夫氏(公明) 第三者機関に、政治団体への立ち入り調査を認めるべきだ。
首相 権力が過度に介入しないことはきちんと担保しなければいけない。
【能登半島被災地】
徳永エリ氏(立民) 本格的な冬が来る。雪や寒さ対策を急いでほしい。
首相 雪への対処で高齢者がやりにくいことはたくさんある。積雪の多い日本海側の感覚だ。きちんと理解しながらやっていく。
山本太郎氏(れいわ) 自衛隊を派遣して、土砂の撤去を一気に進めるべきだ。
首相 石川県知事らから要請があり、要件を満たした場合、派遣は当然あり得る。今回は要請を頂いていない。
【核兵器】
森本真治氏(立民) 日本原水爆被害者団体協議会(被団協)のノーベル平和賞受賞が決まった。
首相 政府として敬意を表する。思いがこれから結実するよう努力をしていかねばならない。
森本氏 核兵器のない世界の実現に向けた流れを加速すべきだ。
首相 核を持った専制独裁国家が周りにある。抑止力を確保するのが日本国政府としての責任だ。
森本氏 米国の核兵器を日本で運用する「核共有」についての考えは。
首相 現在、核の持ち込みは考えていない。
【130万円の壁】
森本氏 立憲民主党は社会保険料負担が生じる「130万円の壁」対策の法案を提出した。
首相 社会保険制度は相互扶助を目的としている。税金で肩代わりすることの正当性をどこに求めるのか。
【与党の事前審査】
金子道仁氏(維新) 国会軽視の象徴で、廃止すべきだ。
首相 責任与党として極めて意義あるものだ。
【薬不足】
田村麻美氏(国民) いつ解消されるのか。
首相 補正予算案には企業の増産体制の支援を盛り込んでいる。〔共同〕
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