国民民主党の榛葉幹事長は6日の会見で、国民民主党が求める「103万円の壁」を見直して178万円に引き上げる案や、ガソリン減税案に対する自民公明両党の姿勢を厳しく批判し、与党の対応次第では、与党が今国会での成立を目指す補正予算案に賛成しない可能性を示唆した。
榛葉幹事長は「103万円の壁」を178万円に引き上げた場合の税収減について、6日の協議で与党側から示された資料に「粗い試算である」と記されていることについて、「粗くて曖昧だと認めたペーパーを基準に、財源が足りなくなるというのなら話にならない」と政府与党側の対応に苦言を呈した。
さらに「103万円の壁」の引き上げ実施時期について、国民民主党が来年からの実施を求めているのに対し、与党は再来年の2026年からの実施を念頭にしていることについて「話にならない、納税者は待っている、早く地方経済を回し、元気にしないといけない。すぐやるのは当然だ」と与党の対応を批判した。
また、ガソリン減税についても、「来年以降に先送りという発言もある」と与党の対応の遅さを指摘した上で、「こんなにやる気が無いのであれば、補正予算に賛成できるかどうかわからない」と述べた。
衆議院で与党は過半数割れしていて、補正予算案の衆議院通過には、国民民主党など他の野党の賛成が必要になっている中、榛葉氏としては、与党の対応次第では補正予算案に賛成しないことも辞さない姿勢を示した形だ。
一方で、「いい加減なデータでいい加減な交渉をするのであれば、(補正予算案への)賛否を考え直さなければならないかもしれないということだ。いまは交渉をしている所だ」と述べ、まずは自民党が正確なデータや根拠を示して交渉に臨むことが重要だと強調した。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。