衆院予算委員会に臨み、安住淳委員長(右)と言葉を交わす石破茂首相=国会内で2024年12月5日午前8時52分、平田明浩撮影

 5日の衆院予算委員会は、立憲民主党の安住淳委員長の差配にも注目が集まった。立憲からの参考人招致の要求に前向きな検討を示唆する一方、野党議員を一喝する場面もあり、バランスに気を使ったようだ。

 野党議員の予算委員長は1994年以来30年ぶり。自民党が2012年に政権奪取した第2次安倍政権以降、自民が独占してきたポストだけに与党の警戒感は強い。

 この日の委員会では、立憲の議員が自民旧安倍派の元会計責任者などの参考人招致を求めると、安住氏は「理事会で速やかに協議する」と回答した。自民の予算委員長はこれまで野党の要求に対し、「後刻、理事会で協議する」と紋切り型の回答に終始して退けてきたが、「速やかに」と発言が変化した。野党関係者は「参考人招致を自民を揺さぶるカードとして考えている」と解説した。

 一方、決められた時間を過ぎても質問しようとした立憲の若手議員に「もう時間がないから」と遮り、「時間を守りなさい」と一喝。与野党の攻防で終了がずれ込むことが多い予算委だが、この日は予定の午後5時ちょうどに終わった。【金寿英】

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