11月27日、自民党本部に続々と集まってきたのは、10月の選挙で初当選した14人の新人議員。
政策の流れやコンプライアンスなどを学ぶ勉強会です。

森山幹事長:
国会というところは、いろんな“決め事”がありまして。皆さんも戸惑うことが多いと思いますけれども。

決め事といえば先日、新人議員が禁止されている議場での写真撮影を行い物議を醸しましたが、こうしたルール学習も勉強会の狙いの1つです。

実は今、自民党の新人教育は大きな変化の時を迎えています。

「もう“何が分からないか”すら分からない状況です。毎日、教科書・ネットには載ってないことが起こるわけですよ」と語るのは、26歳と最年少の大空幸星議員です。

“Z世代の論客”としてさっそうと出馬するも、逆風を受けて敗北し、比例復活でギリギリ当選。

新人・大空幸星議員(11月11日):
(軽くガッツポーズお願いします)ガッツポーズは…“厳しい選挙”でしたので。

大空議員は新人にとっての党の変化を「これまでは、例えば“派閥”が新人教育の役割を担ってきた。“派閥”がなくなった今、ではどうやったら“明文化されてないルール”を継承していくか」と語ります。

新人を指導してきた派閥が解散し、若手教育の場があいまいになっているのです。

では、大空議員は今、どんな1日を過ごしているのでしょうか。

ある日の朝は、午前7時から地元の駅の前に立ち、その後は電車で国会の事務所へ向かいます。
…と思いきや、すぐにまた事務所を出ました。

大空議員:
(今からどちらに?)今日は青年局へ。永田町では若い人たちが集まって、臆することなく意見を言う。

中堅・若手を中心とした党の「青年局」会議。
派閥がない分、同年代のつながりも重要です。

その後、事務所に戻って始めたのが、オンラインでの悩み相談「何でも相談室」。
孤独や孤立に向き合う活動をしてきた大空議員が国会議員となった今、国民の悩みを直接聞くために始めたといいます。

大空議員:
“どこに行ったら政治家と話せるの?”“どこで会えるの?”“自分の思いをぶつけていいのだろうか?”皆さんの声を受け止めて行動していくのが、私が目指したい“政治家の姿”だから。

今度は国会の本会議へ。
小泉進次郎元環境相とあいさつする場面もありました。

本会議が終わり、時刻は午後2時。
ようやくお昼ご飯ですが、手にしたのはコンビニのおにぎりです。

大空議員:
お昼といっても、これを食べて急いで出ないといけない。立って食べたいくらいです。

そのあとは、また党本部で会議に出席。
夜は東京都内のホテルでの会合と、大忙しです。

夜の会合といえば、同僚議員からの飲み会の誘いもあるといいますが、大空議員には悩みも…。

大空議員:
私自身は地元の集まりを優先したいし、飲み食いの政治だけじゃなく、政策本位の政治をやっていかなければいけない。人間的な付き合いは大事だと思いますけど。

自身の活動の優先順位に悩む大空議員。
派閥なき自民党で若手はどう歩むのか、模索が続いています。

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