30年以上にわたって海図の作製に貢献してきた10管本部の測量船「いそしお」が12月3日、任期を終え、長年の労いを込めた解役式が行われました。
「いそしお」は、8・6豪雨災害では人命救助にもあたりました。
岸壁に停泊する1隻の船。
全長21メートル、総トン数27トン、10管本部の測量船「いそしお」です。
「いそしお」はこれまでに地球8週分に相当する、約31万5000キロを航行。
鹿児島や熊本、宮崎の管内各地で、潮流や海流、海底の地形などを測量し、海図の作製などに貢献しました。
こちらは1993年、測量船「いそしお」が十管に就役したときに撮影した映像です。
就役してまもなく発生した8・6豪雨災害では、人命救助にあたり―
霧島支局・徳永健一記者
「高速船の事故が起きた佐多岬沖の海域です。測量船いそしおによる海底の調査が行われています。」
2006年、佐多岬沖で高速船が流木と衝突した事故では、事故現場で海域のデータ解析などを行いました。
このほか、2006年公開で鹿児島が舞台になった映画「海猿」では、10管本部のほかの船とともに「いそしお」も撮影に協力したということです。
これまで様々な任務を全うしてきた測量船「いそしお」。
3日で任期を終え、ともに鹿児島の海で仕事をしてきた職員らが見守る中、労いの儀式が行われ、30年あまりの活躍に幕を下ろしました。
測量船いそしお・上田平由一船長
「大した故障もなく今まで使うことができたが、寄る年波には勝てず本日引退、解役の運びになった。最後に船尾に献酒したときも『ご苦労さまでした』と声をかけながら献酒した」
10管本部では「いそしお」の後任として、年内にも「さくらひびき」が就役する予定です。
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