石破首相は29日、衆院本会議で所信表明演説を行い、衆院選で与党が過半数を割った結果を踏まえ「他党にも丁寧に意見を聞き、可能な限り幅広い合意形成が図る」考えを強調した。

演説で石破首相は、自民・公明両党が大幅に議席を減らした10月の衆院選の結果を受け、「選挙で示された国民の皆様の声を踏まえ、比較第一党として、自民党と公明党の連立を基盤に、他党にも丁寧に意見を聞き、可能な限り幅広い合意形成が図られるよう、真摯に、そして謙虚に、国民の安心と安全を守るべく、取り組んでいく」と強調した。

また、演説の冒頭には、1957年の石橋湛山首相(当時)の所信表明演説から、「国政の大本について、常時率直に意見をかわす慣行を作り、おのおのの立場を明らかにしつつ、力を合せるべきことについては相互に協力を惜しまず、世界の進運に伍していくようにしなければならない」との言葉を引用。

石破首相は、「民主主義のあるべき姿とは、多様な国民の声を反映した各党派が、真摯に政策を協議し、より良い成案を得ることだ」と述べた。

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