クマが人に危害を加える恐れがある場合、市街地で猟銃が使用できるよう環境省が法改正を目指しています。浅尾環境大臣が27日、2019年に猟友会のメンバーがクマに襲われた秋田県鹿角市の市街地を視察し、「できるだけ早く法案を提出したい」と話しました。

鹿角市十和田大湯の大湯川沿いを視察したのは、浅尾慶一郎環境大臣です。

視察した場所では2019年11月、クマの目撃情報が寄せられて駆け付けた猟友会の男性2人が、クマ1頭に襲われてけがをしました。現場は、周辺に小学校や宿泊施設などがある市街地でした。

環境省は、市街地にクマが現れて人に被害が及ぶ恐れがある際、一定の条件を満たす場合に猟銃を使用できるよう法律の改正を検討しています。改正案を考える上で参考になるという点などから、今回の現場が選ばれたということです。

浅尾大臣は、当時対応した市の職員や猟友会のメンバーから、クマに襲われる前後の状況や実際に発砲の許可が降りたときの対応などについて説明を受けながら現場を見て回りました。

浅尾慶一郎環境相:
「去年は山であまりクマの餌になるようなものはないということで、過去最高の住宅地近くでのクマの出没があったという話も改めて認識させてもらった。国会のことについて予断をもって申し上げることは難しいが、課題があるということであれば、できるだけ早く提出していきたいと思っている」

鹿角市は「自治体の職員などが安全に対応できるよう、改正や予算の拡充などを進めてほしい」としています。

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