暗礁に乗り上げている飯山駅前(長野県飯山市)のホテル計画です。建設・運営を予定していた事業者は、「市の対応で事業が停滞した」として、近く損害賠償を求めて提訴する方針です。市側は協議を続けたい考えですが、事業者側は応じない構えです。
飯山市・江沢岸生市長:
「一方的に(調停を)取り下げられた飯山ホテルの姿勢については私は遺憾に感じている」
11月27日の記者会見で駅前のホテル計画についてこのように語った飯山市の江沢岸生市長。建設・運営を予定している事業者との溝が深まっています。
駅前のホテル計画は、市が誘致を進めてきたもので、公募に応じた地元経営者らでつくる「飯山ホテル」に対し、当初、5億円を補助する方針でした。
しかし、その後、事業の検証を掲げて当選した江沢市長が、「補助金の支出はしかねる」と表明。1年余りの民事調停を経て、補助金を3億6000万円とすることや、建物を8階建てから4階建てに変更することなどで合意していました。
しかし、今度は、市長と市議会の対立により、合意していた調停案が否決に。
再び暗礁に乗り上げ、「飯山ホテル」は市側との調停を取り下げていました。
飯山ホテル・寺島勲 取締役:
「議会で否決になったということはホテル建設は正直、難しいと思う。これ以上進めても進展は見込めないという判断に至り、調停を取り下げることにした」
その後、ホテル側は設計変更の費用などを市に請求する訴えを起こす方針を決定。
一方、市長は再度、協議を持ちかけたもののホテル側は訴訟の準備を理由に、応じなかったということです。
飯山市民はー
市民:
「佐久の駅前はものすごく発展していてそれからみるといつも『どうして飯山ってうまくいかないのかな』って残念な気持ちでいました。なんとか折り合いをつけるというか歩み寄ってほしい」
「市民としては、早く大きなホテルが建って県外、海外からたくさんの観光客が来て活性化するのが望ましい」
「ホテルは必要」との認識は一致しながらも深まる溝。
駅前の空き地は、いつまでこの状態が続くのでしょうか。
飯山市・江沢岸生市長:
「あのままあの土地を放っておくわけにはいかないので、裁判というステージになれば、飯山ホテル、市民、議会、含めて落着点を探っていきたい」
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