日本維新の会の吉村洋文共同代表(大阪府知事)は12日、大阪市内で記者会見し、17日告示―12月1日投開票の代表選に立候補すると正式に表明した。2025年夏に参院選を控え、退潮傾向の党勢立て直しを目指す。
出馬を決断した理由として「非常に強い危機感」を挙げた。「国政政党として維新の存在意義が揺らいできている。このままだと消滅しかねない」と語った。社会保障改革などを進める「次世代のための政党」、東京一極集中を打破するため「道州制を実現する政党」、政治資金の透明化など「永田町文化を変える政党」の3つを目指すことで存在意義を明確にする。
知事職については、代表に選出された場合でも「知事としての役割は全うする」とした。25年4月には国際博覧会(大阪・関西万博)が開幕し、負荷はこれまで以上に高まる。大阪の重要課題への対処と国政政党のかじ取りを両立できるかが焦点となる。
20年11月から務める地域政党・大阪維新の会の代表職については、任期満了に伴い再度立候補するか、今後判断するとした。
10月の衆院選では地盤の大阪は全19選挙区で勝利したものの、全体の獲得議席は38と公示前から5議席減らした。全国の比例票も300万近く減少した。吉村氏は選挙後「大阪以外は野党の中で一人負けだ」などと危機感を強調。党内では若手の国会議員や大阪の地元議員を中心に吉村氏の出馬を待望する声が強まっていた。
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