愛媛県新居浜市で当時小学2年生の男の子が去年、上級生からいじめを受け不登校になっている問題で、保護者が第三者委員会の調査報告書に納得いかないとして市に求めていた再調査は行われないことが11月12日までに分かりました。保護者は納得いかない姿勢を示しています。

この問題は新居浜市内の当時小学2年の男子児童が去年3月、公園で6年生から腹を蹴られるなどし、弁護士や有識者らで作る第三者委員会が今年3月に調査報告書をまとめて「いじめにあたる」と認定していました。

しかし報告書では現場にいた5人からの悪口がいじめと評価されておらず、学校や教育委員会の不適切な発言なども記載されてなかったため、保護者は「納得いかない」として4月に再調査を求めていました。この要求に対し新居浜市は10月22日、「文部科学省のガイドラインに沿って聞き取り調査は尽くされている」などとし、「再調査の必要性はない」と回答したとしています。いじめを受けた子どもの保護者は報告書と回答との矛盾点を指摘しました。

保護者:
「報告書では『先生たちへの調査は十分に行われていなかった』となっているにも関わらず、こちらの文書では十分な聞き取りができているから再調査の必要性がないとなっているので、そこが矛盾している」

また子どもは未だ登校できていない状態で苦しい胸の内を明かし、改めて納得いかない考えを示しました。

保護者:
「身体の傷は治っても心の傷の方がひどくてPTSDがさらにひどくなっている。紙一枚だけ渡されても分からないことだらけなので、私たちに分かるように説明してもらって再調査してもらいたい」

新居浜市は男子児童の再登校に向けて支援していきたいとしています。

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