衆院にくら替えして初の当選が確実となり、花束を掲げる世耕弘成氏=和歌山県田辺市で2024年10月27日午後8時7分、大澤孝二撮影

 自民党が派閥裏金事件を受け、党を離党した世耕弘成前参院幹事長や、衆院選に非公認で出馬して当選した西村康稔元経済産業相、萩生田光一元政調会長、平沢勝栄元復興相の計4人に自民党会派入りを打診していることが30日判明し、党内からは対応を疑問視する声が上がっている。

 会派は、国会で共に行動する2人以上の団体。政党とは異なるが、会派入りすれば、議員は所属会派の一員として国会活動することとなる。世耕氏以外の3氏は衆院選前も自民党会派に所属していた。

 首相は28日の記者会見で、衆院選の敗因について「政治資金収支報告書への不記載問題に象徴される政治とカネについて、国民の疑念、不信、怒りが払拭(ふっしょく)されていないことが最大のものだった」と言及。政治改革に向けて「身内の論理、党内の理屈のように思われていることを今後は一切排除する」などと語っていた。

 衆院選から間を置かずに会派入りの打診が明らかになったことについて、自民の閣僚経験者は「感覚がちょっとずれているような感じがする。内閣支持率がさらに下がるのではないか」と語った。【小田中大】

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