全国唯一の衆参ダブル選挙となっている岩手県。
このうち与野党が火花を散らす衆院選について、ベテランと新人の一騎打ちとなった岩手2区の選挙戦の様子をお伝えします。
県北と沿岸の23市町村にわたる本州で最も広い岩手2区。
立候補しているのは届け出順に、自民党の前の議員・鈴木俊一候補(71)と立憲民主党の新人・中村起子候補(59)の2人です。
自民・前 鈴木俊一候補(71)
「私にとって11回目の当選を目指して今回の選挙も立候補させていただいた」
自民党の前の議員・鈴木俊一候補は山田町出身の71歳で、父は鈴木善幸元首相です。
1990年の衆院選で初当選して以降通算で10回当選、これまで環境大臣や財務大臣などを歴任してきました。
現在(10月24日時点)党の総務会長を務めている鈴木候補。
別の選挙区の応援演説のため岩手を離れる際には、妻の敦子さん・長男の俊太郎さんが本人に代わって支持を呼びかけています。
自民・前 鈴木俊一候補(71)
「8日間くらいは(選挙区の)外を回らなければならないと思うので、妻や息子総動員で留守のところは頑張ってもらいたい」
鈴木候補は物価高を上回る賃上げなどの経済対策や岩手の基幹産業・農林水産業の活性化、東日本大震災からの復興完遂を公約に掲げています。
自民・前 鈴木俊一候補(71)
「ハードの部分これはあらかた完成をしたけれども、これからもソフトの部分一度失われた地域の絆やにぎわい、こうした形にないものを震災前の状況に戻していかなければなならい」
今回も公明党の推薦を受ける鈴木候補は、派閥の裏金問題など逆風が吹き荒れる中でも、実績と経験を全面にアピールし11期目を目指します。
立憲・新 中村起子候補(59)
「祖父は八幡平市、祖母は久慈市の出身。岩手2区こそ私のルーツということで志願させていただいた」
対する立憲民主党の新人・中村起子候補は盛岡市出身の59歳です。
金融専門の翻訳会社などを経営していて2020年から党県連の副代表を務めています。
立憲・新 中村起子候補(59)
「立憲民主党の中村起子でございます。津軽石の皆さまには本当に今までお世話になっております」
中村候補は認知度を高めようととにかく自分の名前を連呼して選挙区をくまなく回ること、そして手を振ってくれた人とは必ず握手をするという基本に忠実とも言える選挙活動を展開しています。
立憲・新 中村起子候補(59)
「本当に手応えがちょっと前と違う。1年前とは明らかに違う。例えば手を振ってくれる人の数も街頭に集まる人の数にしても全然桁が違っていて増えている感じはしている」
中村候補は中小企業の法人税減税といった経済対策や政治資金を巡る問題を解決するための法律の制定、そして安定的な水産業の経営の実現などを公約に掲げています。
立憲・新 中村起子候補(59)
「気候変動で水産業が危機にひんしている。水産業に対する援助はもちろん必要、水産業に従事する人に対し短期的に農業所得補償のような補償を提供する、これを提案している」
選挙区を軽いフットワークで駆け回る野党統一候補の中村候補は、政界に新風を吹き込もうと多くの人とふれあい浸透を図っています。
与党の重鎮と野党の新人の一騎打ちとなった岩手2区、投票日は3日後の10月27日です。
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