１０月２７日投開票の衆議院議員選挙。候補者の選挙戦についてお伝えしているシリーズ「宮城の選択」。今回は宮城２区です。宮城２区は区割り変更の影響を県内で唯一受けず、これまでと同じ宮城野区、若林区、泉区での戦いとなります。立候補したのはこちらの３人。新人の候補者がおらず、全員が「前職」という構図です。

早坂敦氏（維新・前）
「我々が結党以来、言ってまいりました、大阪で実現してきた教育費無償化、そして給食費無償化です。こういう改革を地方でやってきたことを、ぜひ日本でやっていきましょう」

日本維新の会の前職・早坂敦氏です。仙台市出身の５３歳で仙台市議を１期務めた後、前回２０２１年の衆院選で維新の公認候補として宮城４区から立候補。小選挙区では敗れたものの、比例で復活を果たし、東北で初の維新の衆議院議員となりました。今回は選挙区を変え、２区からの立候補です。

この日は、元マラソン選手の松野明美参議院議員も応援に駆け付け、まさに足で稼ぎながら支持を訴えます。

早坂敦氏（維新・前）（Ｑ松野さんのパワー感じますか？）
「感じますよ！ただ国会議員ですって言っても何？って言われるからね。衆議院議員って何？と言われるからね」

維新は去年の仙台市議選で立候補した５人全員が当選。県議選でも２人が当選を果たすなど県内でも一定の躍進を見せました。県組織・宮城維新の会の代表も務める早坂氏のライフワークは子育て支援の取り組み。維新の政策だけではなく、自身の体験・経験を政策に反映させていくと支持を訴えます。

早坂敦氏（維新・前）
「まだ３年なんですよね。まだまだやることがこういう陳情だったり、意見交換することで生まれてきますから。（子供を取り巻く環境には）やはり強い思いがありますから、その信念を曲げずに頑張っていきたい。我々は組織も団体もついてませんから弱いですけど、無党派層の方々に、特に仙台市は人口も多いですから受け止めて、期待を裏切らないような政治をしなくちゃいけない」

鎌田さゆり氏（立憲・前）「おはようございます！」

公示日の今月１５日、自転車で颯爽と現れたのは立憲民主党の前職・鎌田さゆり氏です。前回の衆院選、選挙区で勝利を収め、１７年ぶりに国政に復帰しました。

鎌田さゆり氏（立憲・前）
「日本の国を根本から変えるために皆さんには納税を強いて確定申告を適正にやれとか言っておきながら、自分たちには裏金をポケットにばんばん入れる。こんな政治、この選挙でおしまいにしましょう」

鎌田氏が今回の選挙戦で強く訴えるのは、自民党派閥のいわゆる裏金問題を踏まえたクリーンな政治の実現。党のスローガン「政権交代こそ、最大の政治改革」も前面に掲げて戦います。

鎌田さゆり氏（立憲・前）
「税金から給料をもらっている我々はちゃんと納税をして、５００万だの２０００万だの５０００万だの自分のポケットさ入れて、そのまま税金を収めないなんてダメですよ」

演説の様子はＳＮＳでも発信。有権者へのメッセージを撮影している間、こんな場面も。

収録中「こんにちは～！鎌田です！は～い！こんにちは～！鎌田です！」

選挙戦で愛用の自転車は活動中に壊れて修理へ。連日、走って支持を訴えています。

鎌田さゆり氏（立憲・前）
「今の汚れた政治に対する怒りの声がものすごいです。それを私が国会で代弁できるように、絶対にこの選挙を乗り越えないといけないと思っています」

秋葉賢也氏（自民・前）
「いよいよだね」
（Ｑ第一声この場所というのはこだわり？）
「こだわりというかね、初当選のときからだから」

前回、鎌田氏に５７１票差で敗れた自民党の前職・秋葉賢也氏です。２００５年の初当選以来、第一声は仙台駅東口のこの場所です。

秋葉賢也氏（自民・前）
「この選挙が終われば、直ちに政策活動費は廃止する。そして、多くの国民の皆さんからなるほどと言っていただけるように、さらに政治資金の透明化を図ることによって、やっぱり自民党は国民の期待に応えてくれた。こうした政治改革の先頭にも立って取り組んでいきたいと思います」

前回の比例復活も合わせ、当選７回を数える秋葉氏。これまでに復興大臣や厚生労働副大臣などを歴任してきました。自身が取り組んできた認知症基本法や改正空き家対策特別措置法など「実績」をアピールします。

秋葉賢也氏（自民・前）
「次から次へと（支援団体などの）いろんな行事が入ってきて、あっち来い、こっち来いということで、車を降りることもどうしても多くなるものだから。（後半戦は）やっぱり秋葉賢也の生身の体をぜひ見ていただいて、みんなにアピールさせていただければなと」

期間中は、総裁選で惜敗した保守層に人気の高市早苗前経済安全保障担当大臣が秋葉氏の応援に駆け付けました。８回目の当選に向け、最後の追い込みをかけています。

秋葉賢也氏（自民・前）
「勝つぞー！勝つぞー！勝つぞー！」

自民、立憲の前職２人が接戦を繰り返した選挙区に維新の前職が挑む宮城２区。衆議院議員選挙は２７日に投開票されます。

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