立憲民主党の最大グループ「サンクチュアリ」は30日、国会内で会合を開き、党代表選(9月7日告示、23日投開票)でグループ顧問の枝野幸男前代表(60)を支援する方針を確認した。同グループはリベラル系で約30人。会長の近藤昭一衆院議員は記者団に「政策が最も近い。枝野氏を基軸に全力で支える」と述べた。

ただ20人の推薦人確保に難航する泉健太代表(50)が協力を求めており、一部議員は泉氏支持に回る可能性がある。

野田佳彦元首相(67)は、党最大の支援組織・連合傘下の産業別労働組合(産別)幹部と会談した。泉氏は再選出馬に重ねて意欲を示した。

サンクチュアリ内には、2021年の衆院選敗北を受け引責辞任した枝野氏の再登板は時期尚早との声があった。関係者は、現代表が推薦人不足を理由に出馬断念に追い込まれる事態を懸念。「後ろから鉄砲を撃つ政党に見られるのは良くない」として、今後の泉氏支援に含みを持たせた。

泉氏らと21年代表選を戦い、一部から待望論が出ていたグループ幹部の小川淳也前政調会長(53)は交流サイト(SNS)で不出馬を表明した。

野田氏は産別幹部に立候補を報告。JR連合の会合で「自民党総裁選を見て、経験値のある安定感が求められているとの思いになった」と語った。記者団には、国民民主党との将来的な政党合流に前向きな姿勢を見せた。党重鎮の小沢一郎衆院議員とも面会した。

泉氏は記者会見で、推薦人確保に向けて努力を続けていると説明。「大変だという感じは全然ない」と強調した。支援団体の会合にも出席した。

立候補を模索する江田憲司元代表代行(68)と吉田晴美衆院議員(52)は国会内で意見交換した。〔共同〕

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