パワハラなどの問題で告発されている兵庫県の斎藤元彦は20日午前の定例会見で、県議会の百条委員会のアンケート調査に「パワハラを直接または、間接的に知っている」と回答した県職員が中間報告で約4割に上る事などについて質問されたが、「コメントは差し控えたい」とした上で、エレベーターに乗り損ねて職員に激高したのではとの質問に対しては、「そういう事をした認識はない」と否定した。

百条委員会の調査は、2024年3月に兵庫県の元西播磨県民局長(60)が斎藤知事のパワハラや贈答品をねだるなどの疑惑を告発し「事実無根」として懲戒処分を受けたが、その後一部の疑惑が事実だったことが判明し、告発内容の真偽を調べるために県職員約9700人に対し記名・無記名で回答できるアンケートを実施したもの。8月5日までの中間報告で約4500件の回答が寄せられた。

告発文には、「20メートル歩かされただけで怒鳴り散らした」などと知事のパワハラが指摘されていたが、関係者によると、これらのパワハラについて、「目撃などで実際に知っている」や「人づてに聞いた」などと回答した職員が38.3%に上るという。

さらに告発文では知事は自治体や企業に贈答品をねだることが多々あると指摘されていたが、このような知事の贈答品の受けとりについては20.7%の職員が知っている、聞いたなどと回答。プロ野球の優勝パレードの資金集めで県の不正行為があったとする疑惑については、8.9%の職員が直接または、間接的に知っていると回答したという。

これらの中間報告について聞かれた斎藤知事は、「8月23日の調査特別委員会で正式発表と伺っています。私は内容について承知していませんから、コメントは差し控えたいと思います」とコメントを避けた。

その上で、記者からパワハラ疑惑の一部として、エレベーターに乗り損ねた時に「お前はエレベーターのボタンも押せないのか」などと周囲の職員に激高した事があるのか聞かれた際には、「業務上の必要な範囲で様々な指摘や指導はしたことがありますが、ご指摘のことをした認識はありません」と明確に否定した。

8月23日の百条委員会では、関係者の証人尋問が始まり、記述内容などアンケートの詳細についても一部が公表される予定。

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